09 March.
犬がピーピー鳴く時の心理と理由!無視した方がいいってほんと?状況別の対処法を徹底解説
この記事では、犬がピーピー鳴く時の心理や理由を、状況別に分かりやすく解説します。ネットでよく見る「無視すべき」という説の真偽もまとめています。

愛犬が鼻を鳴らすようにピーピーと鳴いているとき、「一体どうしたの?」と不安になりますよね。どこか痛いのか、それとも何か伝えたいことがあるのか……。ピーピー鳴かれると、ついつい「よしよし」と構いたくなってしまうのが飼い主の性というものです。
しかし、実はそのピーピー鳴き、すべてに応えてしまうとかえって愛犬をワガママにしてしまったり、ストレスを増幅させてしまったりすることがあります。逆に、絶対に見逃してはいけない「SOSのサイン」であるケースも少なくありません。
この記事では、犬がピーピー鳴く時の心理や理由を、状況別に分かりやすく解説します。
犬のピーピーはどこから出ているの?

犬がピーピーと鳴くとき、多くの飼い主さんは「口を閉じたまま鳴いている」ことに気づくはずです。これは吠えるときのように喉を大きく震わせるのではなく、鼻腔や喉の奥にある声帯を繊細に震わせて出す音。人間でいうところの「鼻歌」や「ため息」に近い感覚かもしれません。
この音には、大きく分けて3つのニュアンスが含まれています。
- 甘えや要求を伝える「お願い」の音
- 不安や葛藤を感じている「困惑」の音
- 体の痛みや違和感を訴える「不調」の音
まずは、今目の前にいる愛犬がどのトーンで鳴いているのか、耳を澄ませて観察することから始めましょう。
犬がピーピー鳴くときの主な心理5選

なぜ犬はワンワンではなく、ピーピーと鳴くのでしょうか。
何かしてほしい!という要求(具体的なアピール)
犬がピーピー鳴く理由として最も多く見られるのが、自分では解決できない問題を飼い主さんに解決してもらおうとする「具体的な要求」があるケースです。
よくある具体的な要求の例
- 「おやつが欲しい」「お散歩の時間だよ」というおねだり。
- 「ソファの下に入り込んでしまったおもちゃを取って!」というSOS
要求鳴きをしている時のワンちゃんの特徴
- 尻尾を嬉しそうに振っている。
- キラキラした期待の眼差しで飼い主さんをじっと見つめている。
まさに「ねえねえ、分かってるよね?」と鼻を鳴らしてプレゼンしている状態ですね。非常に分かりやすいアピールですが、ここで毎回すぐに応えてしまうと「鳴けば何でも思い通りになる」と学習してしまうため、あえて少し待たせるなど、主導権を握り続けることが大切ですよ。
甘えたい・構ってほしい
飼い主さんがスマホを触っていたり、家事で忙しくしているときに足元でピーピー鳴くのは、「自分だけを見てほしい」という純粋な甘えのあらわれです。
甘えたい鳴きが起こる背景
- 犬は元々群れで暮らす動物であるため、大好きな飼い主さんとのスキンシップが不足すると、人間以上に強い寂しさを感じます。
過剰に応えすぎることのリスク
- この甘えに毎回応じてしまい、家の中で常にべったりと一緒に過ごしすぎると、将来的に一人でお留守番ができない「分離不安」を引き起こす原因になります。
愛情を注ぐのはもちろん大切ですが、適度な距離感を保ちつつ、落ち着いているときにしっかり構ってあげるメリハリを意識しましょう。
不安やストレスを感じている
環境の変化や苦手なものに対して心がザワザワしているとき、犬は自分自身の不安な気持ちをなだめるために本能的にピーピーと鼻を鳴らします。これは「カーミングシグナル」という、自分や相手を落ち着かせるための本能的な行動の一つです。
不安から鳴いてしまう主な原因
- 環境の変化:引っ越しをしたばかりで、まだ自分の居場所が定まっていない。
- 苦手な音:外から聞こえる聞き慣れない工事の音や、雷の音など。
- 予期不安:動物病院の待合室など「これから嫌なことが起きるかも…」と察している。
要求の鳴き声との見分け方
- 要求鳴きに比べて、声のトーンが少し低い。
- 体の「震え」を伴っていることがある。
無理に鳴き止ませようと叱るのではなく、まずは愛犬が何に怯えているのかを察して、安心できる環境を整えてあげることが優先です。
期待でワクワクが止まらない
大好きなごはんの気配を感じたときや、お出かけの準備が始まったときなど、嬉しい瞬間に興奮を抑えきれず思わず漏れ出てしまう鳴き声です。ワクワクで鳴いてしまうメカニズム
- 本人は意識して吠えているわけではなく、嬉しさで心拍数が上がり「ハァハァ」するのと同時に、ピーピーと音が漏れてしまっている。
ワクワクが止まらないときのワンちゃんのサイン
- 「早く食べたい!」「早く外に行こうよ!」という期待感で胸がいっぱい
- 表情がとても明るい
- その場で足踏みをしたり、クルクル回ったりと全身で喜びを表現する
見ているこちらまで楽しくなる瞬間ですが、あまりに興奮しすぎると喉に負担がかかったり、飛びつきなどの問題行動につながったりもします。一度「お座り」をさせて、少し冷静にさせてから願いを叶えてあげるのがおすすめです。
どこかが痛い・苦しい
他の理由と違って最も注意が必要なのが、怪我、関節の痛み、内臓の不快感といった「身体的な不調」による鳴き声です。
同時に現れやすい体調不良のサイン
- いつもより明らかに元気がない
- ごはんやおやつへの食欲が落ちている
- 体の特定の場所に触れようとすると、ひどく嫌がったり怒ったりする
シニア犬ならではの特徴
- 自分でも気づかないうちに関節などが痛んでいたり、体調の変化に戸惑ってパニックになり、鳴き続けたりすることがあります。
甘えや要求との決定的な見分け方
- 普段の甘えん坊なピーピー鳴きとは、明らかに声のトーンが違う。
- 抱っこをしても、おやつをあげても、「何をしてあげても絶対に鳴き止まない」。
何をしてあげても鳴き止まなかったりする場合は、迷わず動物病院を受診してください。言葉を話せない愛犬にとって、この鳴き声は切実なSOSです。
ピーピー鳴きは無視した方がいいって本当?

「犬が鳴いたら無視しなさい」とよく言われますが、これは半分正解で半分間違いです。
無視すべきケース:要求吠えの場合
「ピーピー言えば構ってもらえる」と学習させてしまうと、要求はどんどんエスカレートします。この場合は心を鬼にして、鳴き止むまで視線も合わせず、完全にスルーするのが正解です。
静かになったあとに褒めてあげることで、「静かにしていれば良いことが起きる」と教えていきましょう。
無視してはいけないケース:体調不良や恐怖
痛みで鳴いているときや、雷などでパニックになっているときに無視をすると、犬は孤独感を感じて信頼関係が崩れてしまいます。
どこか痛そうなら動物病院へ、不安そうなら優しく安心させてあげることが大切です。
落ち着かない様子でピーピー鳴く理由

鳴きながら部屋の中をウロウロしたり、穴を掘るような仕草をしたり。そんなときは、単なる甘えではない可能性が高いです。
- 運動不足によるエネルギーの余り
- トイレを我慢している
- 外に気になる動物や音がいる
まずは愛犬の不満の種を取り除いてあげましょう。
夜中にピーピー鳴く原因と対策

夜静まり返ったあとにピーピー鳴かれると、近所迷惑も気になりますし、飼い主さんも寝不足になってしまいますよね。
夜中の鳴き声の主な理由は「孤独」か「不満」です。
- 寝床が寒すぎる、または暑すぎる
- トイレに行きたい
- 寂しくてケージから出たい
寝る前にしっかり運動させて疲れさせることや、安心できる寝床の環境づくり(飼い主さんの匂いがついたタオルを置くなど)が効果的です。
老犬がピーピー鳴く場合に考えられること

シニア犬になってからピーピー鳴きが増えた場合はどういったことが考えられるのでしょうか。
認知症(痴呆)の可能性
愛犬がシニア期に入り、夜中や明け方に理由もなくピーピーと鳴き続けるようになった場合、それはワガママではなく認知症の初期症状による「混乱」のあらわれです。
なぜ理由もなく鳴き続けてしまうのか
- 脳の機能低下によって、時間の感覚(昼夜の区別)が分からなくなるため。
- 「今、自分がどこにいるのか」「飼い主さんがどこにいるのか」が分からず、強い不安に襲われるため。
セットで現れやすい認知症の代表的なサイン
- 昼夜逆転:日中はずっと寝ているのに、夜になると急に歩き回って鳴き出す。
- 狭い場所への迷い込み:部屋の隅や家具の隙間に挟まってバックできなくなり、助けを求めて鳴く。
飼い主さんとしては寝不足で辛い時期ですが、叱っても本人はなぜ叱られているのか理解できず、余計にパニックになってしまいます。サプリメントや食事療法、あるいは獣医師と相談して投薬治療を取り入れることで、愛犬も飼い主さんも穏やかに過ごせる時間が増えるはずですよ。
身体的な衰えによる不安
老犬になり、視力や聴力、筋力が衰えていくことは、ワンちゃんにとって大きな恐怖であり、強い孤独感からピーピーと鳴いて飼い主さんを呼ぶ原因になります。
五感の衰えによる恐怖と孤独感
- 景色がかすんで見えなくなったり、飼い主さんの足音が聞こえにくくなったりする。
- ふと目が覚めたときに周りが真っ暗だと、「自分一人だけ置いていかれたのかも!」と強い恐怖に襲われ、必死に鳴いてしまいます。
体力の低下によるSOS
- 筋力の低下や関節の痛みにより、「自力で寝返りが打てない」「立ち上がるのがしんどい」といった状態になる。
- 動けない不安から、飼い主さんに助けを求めて鼻を鳴らします。
寝床を段差のない柔らかいものに変えたり、夜間も薄暗いライトをつけて安心させたりといった工夫をしてあげましょう。定期的な健康診断で、痛みの原因を早めに見つけてあげることも大切ですね。
発情期(ヒート)が関係していることも
去勢・避妊手術をしていないワンちゃんの場合、性ホルモンのバランスが精神状態に大きく影響し、ピーピー鳴く原因になることがあります。
メス(女の子)の場合:自身の体の変化への戸惑い
- ヒート(発情期)が近づくと、ホルモンバランスの影響で精神的に不安定になりやすい。
- ワンちゃんの状態:普段より異様に甘えん坊になったり、逆にイライラしてピーピー鳴いたりする。
- 飼い主さんの対応:自分の体の異変に戸惑っている状態なので、叱らずに優しく見守ってあげることが大切です。
オス(男の子)の場合:本能による抗えない衝動
- 近くにいるヒート中のメスの匂いを敏感に察知し、「今すぐ会いに行きたい!」と本能が爆発してしまう。
- ワンちゃんの状態:衝動を抑えられず、悶え苦しむようにピーピーと鳴き続ける(※しつけでコントロールできる問題ではありません)。
お散歩のルートを工夫して刺激を避けたり、お家の中で新しいおもちゃを使って気を逸らしたりして、少しでも愛犬のストレスを逃がしてあげることが飼い主さんにできるサポートになります。
ピーピー鳴きを減らすためのトレーニング

根本的にピーピー鳴きをやめさせるには、トレーニングが必要です
- アイコンタクトの徹底:鳴く前に飼い主さんの指示を聞く習慣をつける
- 知育玩具の活用:退屈な時間を減らし、脳を使わせる
- 適度な運動:心身ともに発散させる
鳴いてから対処するのではなく、鳴かなくて済むような生活を提供してあげましょう。
ピーピー鳴きに関するよくある質問(FAQ)
ピーピー鳴きに関するよくある質問について回答します。
Q1. ピーピー鳴きが続くとき、動物病院に行く目安はありますか?
24時間以上鳴き続けるたり、食欲低下・嘔吐・震えを伴う場合は早めの受診がおすすめです。
高齢犬や持病のある犬は、痛みや不快感を低い「ピーピー」声で訴える傾向があり、内臓疾患・椎間板ヘルニア・歯周病が背景にある事例が報告されています。
Q2. 犬種によってピーピー鳴きやすさは違いますか?
声帯構造と気質の差で犬種傾向はありますが、個体差の方が大きく影響します。
鼻にかかった高音が出やすいのは、牧羊犬系(シェルティ、ボーダーコリー)と愛玩犬系(チワワ、ポメラニアン、トイプードル)です。ブルドッグ・パグなどの短頭種は気道が狭いぶん、鳴き声というより「クンクン」「ヒューヒュー」という呼吸音寄りの音が混じります。
柴犬・シーズーは独立心が強く要求鳴きが少なめですが、分離不安が出ると鼻鳴きが増えることも。
Q3. 多頭飼いで1頭だけピーピー鳴くのはなぜですか?
同居犬との関係性が原因のパターンが多いです。
下位順位の犬が「食事やおもちゃを取られないよう飼い主の注意を引きたい」「もう1頭が先に遊んでもらっているのを見て自分も訴える」「寝床を譲った後にストレスでピーピー鳴く」などがよくあります。
①それぞれに5〜10分の時間(散歩・遊び)を作る
②フード・水・寝床の器を1頭1セットずつに分ける
③鳴いたときではなく落ち着いたときに声をかける
などで対策をしてあげてくださいね。
Q4. トレーニングで鳴きが減るまで、どのくらいかかりますか?
「無視+静かになったら褒める」を家族全員で統一して対応できれば、早い犬で2〜3週間、平均1〜2か月で結果が出ます。
誰か1人でもピーピー鳴いた時に反応すると、犬は「鳴けばいつか応えてもらえる」と学習してしまうため、必ず全員が同じ対応をするようにしましょう。
不安由来や体調由来の鳴きはトレーニングでは消えません。取り組み前に1週間ほど観察し、「鳴く時間帯・直前の状況・止まるきっかけ」を観察・記録して、要求/不安/痛みのどれが原因かを切り分けてください。
まとめ
犬がピーピー泣くときの心理や理由について解説しました。ポイントを振り返りましょう。
- ピーピー鳴く4つの理由: 要求(おやつ・散歩)、甘え(構ってほしい)、不安・ストレス(雷や通院の恐怖)、期待(お出かけ前の大興奮)。
- 病気や体調の変化: * ケガ・痛み: 元気や食欲がなく、触ると嫌がる時のSOS。
- シニア犬(老犬): 脳の衰えによる「認知症(夜泣き)」、目や耳の衰えによる「不安・寂しさ」。
- 発情期(ヒート): ホルモンの乱れや、未去勢のオスがメスの匂いを発見した衝動。
- 正しい対処法: * 要求なら: 鳴き止むまで目を合わせず「完全無視」。
- 不安や痛みなら: 無視は絶対NG。優しく声をかけて安心させる。
犬のピーピー鳴きは、コミュニケーションの手段です。 「うるさいな」で終わらせるのではなく、今この子が何を求めているのか、何に困っているのかを考えてあげるようにしてください。
要求ならスルー、不安そうにしているなら安心させてあげる。これができるようになれば、愛犬との信頼関係が強固なものになりますよ。
著者
DogLife編集部



