25 January.
愛犬を飛行機に乗せるのはかわいそう?リスクと対策5選を徹底解説
愛犬を飛行機に乗せるのはかわいそう?貨物室の環境や死亡事故のリスク、ストレス軽減方法、搭乗できない犬種まで徹底解説。やむを得ない場合の準備も紹介します。

旅行や帰省、引っ越しなどで「どうしても飛行機を使わないと…」となる瞬間、飼い主さんの胸がギュッと苦しくなることってありますよね。愛犬を置いていけない一方で、「飛行機ってかわいそうなのかな?」という不安も消えません。
実は、日本の多くの航空会社ではワンちゃんは客室ではなく貨物室での輸送が基本です。環境を知るだけでも、準備の方向性が見えてきます。
この記事では、飛行機移動が“本当にかわいそうなのか”を整理しつつ、想定されるリスクと、やむを得ない場合の対策5選をわかりやすくまとめます。
愛犬を飛行機に乗せるのは本当にかわいそうなのか?貨物室輸送の現実とは
「かわいそう」と感じる理由は、飼い主さんの想像が当たっている部分も多いんです。日本の航空会社では、基本的に犬は客室同伴ができず、貨物室で“荷物”として預ける形になります。
貨物室は離陸後、基本的に無人になります。つまり、もしクレート内でパニックになっても、体調が急変しても、すぐに誰かが気づいて処置することはできません。
さらに貨物室は外気の影響を受けやすく、客室ほど安定した温度管理が難しいとされます。特に積み下ろしのタイミングでは、機体の外に出されたクレートが、暑さや寒さ、風にさらされることも珍しくありません。
ただし例外もあり、スターフライヤーなど一部の航空会社では、条件付きで客室同伴が可能なサービスもあります。まずは「どんな輸送形態になるのか」を事前に確認しておくのが第一歩です。
飛行機に限らず、慣れない環境ではストレスサインが出やすいです。詳しく知りたい方は以下の記事も合わせてご覧ください。
愛犬がお出かけでストレスを感じているサインとは?工夫ポイントも解説
愛犬が飛行機に乗る際のリスクとは?死亡事故の実例も
飛行機移動の負担は、気持ちの問題だけではありません。ワンちゃん目線で起こり得るリスクを、具体的に整理しておきましょう。
- 轟音による強いストレス: 犬は人間より聴覚が鋭いといわれ、離着陸時の大きな音や振動は恐怖につながりやすい
- 気圧・気温の変化による体調不良:急な環境変化で、落ち着かなくなったり、呼吸が荒くなったりすることも
- 熱中症・低体温症のリスク:夏は高温、冬は低温の影響を受けやすく、体温調節が苦手な子ほど負担に
- 揺れによるクレート破損やケガ:揺れでクレートが動き、体をぶつけてしまうケースも
- 貨物室が無人で異変に気づきにくい:体調変化が起きても、すぐの発見や応急対応ができない
- 脱水症状・呼吸困難:緊張や暑さで呼吸が早まり、体の水分が失われてしまうことも
さらに、JALでは2017〜2021年までに6件、ANAでは2015〜2022年までに10件もの死亡事故があったとされています。死因の多くは熱中症や脱水症状とされ、数字で見ると「可能性はゼロじゃない」と実感しやすいですよね。
だからこそ、飼い主さん側の準備で下げられるリスクは、できるだけ丁寧に潰していきたいところです。
飛行機に乗せられない犬・推奨されない犬種に注意
すべてのワンちゃんが同じ条件で飛行機に乗れるわけではありません。以下に挙げる犬の場合、航空会社によって搭乗制限があり、健康面からも推奨されないケースがあります。
- 短頭種(パグ、フレンチブルドッグ、シーズーなど):呼吸がしづらくなりやすく、暑さにも弱い傾向があり、呼吸困難や熱中症リスクが高め
- 子犬(生後4ヶ月未満):抵抗力が弱く、環境変化で体調を崩しやすい
- シニア犬(7歳以上):体力が落ちやすく、体温調節もしにくくなるため負担が大きい
- 持病のある犬:心臓・呼吸器などの症状が悪化する可能性がある
- 分離不安・閉所恐怖症が強い犬:極度のストレスで吠え続けたり、クレート内で自傷行為につながる
「うちの子、大丈夫かな…」と少しでも引っかかるなら、条件の確認と、獣医さん相談をセットで考えるのが安心です。
やむを得ず飛行機に乗せる場合の対策とは?ストレスを減らす方法5選
海外への引っ越しや離島への移動など、どうしても飛行機が避けられない場面もありますよね。
そんなときは“当日だけ頑張る”ではなく、事前準備でストレスを減らすことが大切です。
ここでは、愛犬のストレスを減らす5つのポイントを解説します。
クレートに慣らすトレーニングを行う
数ヶ月前から、クレートを「閉じ込められる箱」ではなく「安心して休める場所」にしていきましょう。
普段の寝床として使ったり、最初は扉を開けたままおやつを入れたりして、“自分から入る”体験を増やすのがコツです。
短時間だけ扉を閉める→褒めて開ける、を繰り返すと慣れやすくなります。
慣らし方のコツについては、こちらの記事も参考にしてください。
愛犬のお出かけ用ケージ選び完全ガイド!サイズ別のおすすめ商品も紹介
給水器に慣れる練習をしておく
飛行機内ではお皿が使えないため、給水器で水を飲めるかが大事になります。普段お皿派のワンちゃんは、最初は「どうやって飲むの?」と戸惑いがち。
自宅で少しずつ練習して、水漏れや飲みやすさもチェックしておくと安心ですよ。
かかりつけ獣医に事前相談する
長時間移動が不安なら、早めに獣医さんに相談するのがおすすめです。
体調チェックだけでなく、酔い止めの検討、緊張が強い子の場合は抗不安薬を含めた相談ができることもあります。自己判断で薬を使うのは避け、必ず指示に従いましょう。
フライト時間・食事タイミングを調整する
真夏・真冬は温度差の影響が出やすいので、可能なら避けたいところ。
選べるなら早朝便や深夜便を検討すると、暑さのピークを外しやすいです。食事は搭乗直前ではなく早めに済ませ、胃が落ち着く時間を作ると嘔吐リスクを下げられます。
被毛ケアと航空会社の規定確認
ダブルコートの子は、事前にブラッシングして通気性を整えるのがおすすめです。
また、クレートのサイズ規定、ロック方法、必要書類(健康証明など)、当日の受付時間や条件は航空会社ごとに細かく違います。予約前〜出発前に、公式情報で必ず確認しておきましょう。
飛行機に乗せる際のおすすめグッズ5選
ここからは、愛犬を飛行機に乗せる際のおすすめグッズを5つ紹介します。
当日の“少しの快適さ”が、ワンちゃんの落ち着きにつながることもあります。飛行機移動を想定した持ち物は、使い慣れたものを中心に揃えるのが安心です。
給水器
使い慣れた給水器を選び、事前に水漏れチェックをしておくのが重要です。
クレート内でもこぼれにくいタイプだと、移動中の水分補給がしやすく、飼い主さんの不安も減ります。
保冷グッズ
保冷剤、クールバンド、クールマットなどを用意しておくと、暑さ対策の助けになります。ただし冷えすぎや凍傷を防ぐため、直接肌に当てない工夫が必要です。
夏のお出かけ対策のコツについて、詳しくはこちらの記事もご覧ください。
愛犬との夏のお出かけ対策ガイド!気をつけたいポイント5つと対策まとめ
ブランケット
寒さ対策としてだけでなく、安心感にもつながる便利アイテムです。
飼い主さんの匂いがついたものだと落ち着きやすい子もいるので、洗いたてより“いつもの香り”が残る一枚を用意するといいですよ。
おむつ・マナーベルト
長時間移動では、排泄の不安がストレスになりがち。トイレシーツをいたずらする子にも役立ちます。
サイズ感や装着感は個体差があるので、当日ぶっつけではなく事前に試しておくのがおすすめです。
おむつ選びのポイントは、こちらの記事で解説しています。
愛犬とのお出かけ、オムツは必要?選び方やおすすめ商品を紹介!
お気に入りのおもちゃ
匂い付きのおもちゃは、気を紛らわせる助けになります。
音が鳴るものは刺激になる場合もあるので、静かに噛めるタイプなど、愛犬が落ち着きやすいものを選びましょう。
愛犬を飛行機に乗せることについてよくある質問
ここでは、愛犬を飛行機に乗せることについてよくある質問をまとめました。
犬が飛行機で死亡する理由は?
主な死因は熱中症と脱水症状です。貨物室の温度管理が十分でない状況が起きると、夏場は高温、冬場は低温にさらされることがあります。
また無人のため異変に気づけず、応急処置ができないこともリスクを高めます。短頭種は特に注意が必要です。
犬を飛行機の座席に乗せることはできる?
日本の大手航空会社(JAL・ANA)では、基本的に客室同伴はできません。ただしスターフライヤーでは、一部便で座席購入が可能なサービスがあります。
海外(アメリカ・ヨーロッパ・韓国など)では、客室持ち込みが認められている航空会社も多いです。
「国内移動なら別の手段も検討したい」という方は、こちらの記事も合わせてご覧ください。
愛犬と電車でお出かけ!知っておきたいルールとマナー、持ち物を徹底解説
犬は飛行機で気圧の影響を受ける?
貨物室は客室と同様に気圧調整されているとされますが、犬は人間より気圧変化に敏感なことがあります。
耳の不快感や体調不良につながる場合もあり、持病のある犬や短頭種はリスクが高めです。事前に獣医に相談して判断しましょう。
犬は何歳まで飛行機に乗せられる?
航空会社による明確な年齢制限はないことが多い一方で、7歳以上のシニア犬は体力低下や体温調節機能の低下があり、推奨されにくい傾向です。
個体差が大きいので、かかりつけ獣医に相談して決めるのが大切です。高齢犬ならペットホテルや家族に預ける選択肢も検討してみてくださいね。
まとめ: 愛犬にとって本当に飛行機が必要か、慎重に検討した上で判断しよう
飛行機移動は、貨物室の環境や温度差、無人での輸送など、愛犬に負担がかかりやすいのが現実です。
どうしても必要な場合は、クレート・給水・獣医相談・便選び・規定確認の5つでリスクを下げましょう。まずは航空会社の条件を調べ、愛犬に合う移動手段を前向きに選んでくださいね。
著者
DogLife編集部
