14 June.
犬が車のクレートを嫌がるときはどうする?慣らし方と対策も解説
車のクレートを嫌がる犬への段階的な慣らし方を詳しく解説。嫌がる原因の見極めからトレーニング方法、クレート選びのポイントまで、愛犬が安心して車に乗れるようになるコツをお伝えします。

犬を車に乗せるとき、クレートを嫌がって大暴れ――そんな経験はありませんか?安全面を考えるとクレートに入ってほしいのに、鳴いたり震えたり、頑なに入ろうとしない愛犬を見ると、飼い主さんも困ってしまいますよね。
車のクレートは犬の安全を守るために大切なアイテムです。急ブレーキや事故の際、クレートに入っていることで犬がケガをするリスクを大幅に減らせます。でも、無理やり押し込むのは逆効果で、ますます車やクレートが嫌いになってしまうことも。
この記事では、犬がクレートを嫌がる原因を見極めた上で、段階的に慣らしていく方法をご紹介します。
犬がクレートを嫌がる原因を知ろう

クレート嫌いを直すには、まず「なぜ嫌がるのか」を理解することが出発点です。原因によって対処法が変わるため、愛犬の様子をよく観察して原因を見極めましょう。ここでは主な原因をパターン別に解説します。
閉じ込められることへの恐怖
犬にとって狭い空間に閉じ込められるのは、本能的に恐怖を感じる体験です。特に以下の経験がある犬は、クレート=怖い場所と学習している可能性があります。
- 罰としてクレートに入れられた経験がある
- クレートの中で長時間留守番させられた
- クレートに入ったまま嫌な場所(動物病院など)に連れていかれた
クレートが「罰の場所」や「嫌なことの始まり」と結びついている場合、まずはその関連付けをリセットする必要があります。
クレートのサイズや環境が合っていない
意外と多いのが、クレートそのものが犬に合っていないケースです。
- サイズが小さすぎる: 犬が中で立ち上がったり、方向転換できないサイズはストレスになります
- 通気性が悪い: 車内は温度が上がりやすく、通気性の悪いクレートは犬の体調に影響します
- 不安定で揺れる: 車内でクレートが滑ったり動いたりすると、犬は不安を感じます
車そのものへの苦手意識
クレートではなく、車自体が嫌いな場合もあります。車酔いの経験や、エンジン音・振動への恐怖が原因で、車に乗ること自体を拒否しているケースです。この場合、クレートだけでなく車への慣らしも並行して行う必要があります。
車酔いが原因の場合は、犬の車酔い対策の記事も参考にしてみてくださいね。
正しいクレート選びが慣らし成功の第一歩
クレートトレーニングを始める前に、まず適切なクレートを用意することが重要です。合わないクレートでいくら練習しても、犬が快適に感じることは難しいですよ。ここではサイズ選びのコツと車内での設置方法を解説します。
犬に合ったサイズの選び方
クレートのサイズ選びは以下を基準にしてください。
チェックポイント | 基準 |
|---|---|
高さ | 犬が中で立ち上がって頭がぶつからない |
奥行き | 犬が伏せた状態で前足から後ろ足まで余裕がある |
幅 | 犬が中で方向転換できる |
体重別の目安サイズは以下の通りです。
- 超小型犬(〜4kg): Sサイズ(幅30×奥行45×高さ30cm程度)
- 小型犬(4〜10kg): Mサイズ(幅35×奥行55×高さ35cm程度)
- 中型犬(10〜25kg): Lサイズ(幅40×奥行60×高さ40cm程度)
大きすぎるクレートは車の振動で犬が中で転がりやすくなるため、体にフィットしたサイズを選ぶことが大切です。
車内でのクレート設置のコツ
クレートの置き方によっても犬の快適度が変わります。
- 後部座席の足元や荷室に固定する: シートベルトや固定用ストラップでしっかり固定しましょう
- 進行方向に扉が向くように設置する: 犬が外の様子を確認でき、安心感が増します
- 滑り止めマットを敷く: クレートの下に滑り止めを敷くと揺れが軽減されます
- 中にブランケットやタオルを敷く: 犬の匂いがついた布を入れると安心感が増します
ハードクレートとソフトクレートの使い分け
車用のクレートには主に2種類あります。
ハードクレート(プラスチック製)
- 頑丈で安全性が高い
- 掃除しやすい
- 通気性はやや劣る
ソフトクレート(布製)
- 軽くて持ち運びやすい
- 折りたためて収納しやすい
- 安全性はハードに劣る
安全性を重視するなら、車内ではハードクレートがおすすめです。獣医師も「車の移動時はハードクレートのほうが犬を衝撃から守りやすい」と推奨しています。
クレートトレーニングの実践方法
いよいよ本題のトレーニング方法です。ここでは5つのステップに分けた実践的な方法をご紹介します。
ステップ1:クレートの存在に慣れさせる(1〜3日目)
まずはクレートそのものへの恐怖心をなくすことから始めます。
- リビングなど犬がリラックスできる場所にクレートを置く(扉は開けたまま)
- クレートの近くにおやつを置き、犬が自分から近づくのを待つ
- クレートに近づいたら褒めておやつをあげる
- 犬が自分からクレートの中を覗いたり、匂いを嗅いだらたくさん褒める
この段階では、クレートに入れようとしないでください。「クレートの近くにいると良いことがある」という関連付けが目的です。
ステップ2:クレートの中に入る練習(4〜7日目)
クレートへの警戒心が薄れてきたら、中に入る練習に進みます。
- クレートの奥におやつを置き、犬が自分から入るのを待つ
- 入ったらすぐに褒める。出てきてもOK
- 食事をクレートの中で食べさせる(最初は入口付近から、徐々に奥へ)
- クレートの中でおもちゃや知育トイを使って遊ばせる
犬が自発的にクレートに入ること待ちましょう。忍耐力が大切です。
ステップ3:扉を閉める練習(2週目〜)
クレートに自分から入れるようになったら、少しだけ扉を閉める練習です。
- 犬がクレートの中でおやつを食べている間に、そっと扉を閉める
- 最初は5〜10秒で扉を開ける
- 徐々に閉めている時間を延ばす(30秒→1分→3分→5分)
- 扉が閉まっている間もおやつを与え続ける
- 犬が鳴いても、鳴き止んだタイミングで扉を開ける(鳴いているときに開けると「鳴けば出してもらえる」と学習してしまいます)
ステップ4:車内のクレートに慣れさせる(3週目〜)
室内での練習が安定したら、いよいよ車内での練習です。
- エンジンを切った状態で車内のクレートに入る練習
- エンジンをかけた状態でクレートに入る練習
- 近所を5分程度ドライブ
- 徐々に距離と時間を延ばす
各ステップで犬が落ち着いていることを確認してから次に進んでください。
ステップ5:長距離ドライブへのステップアップ
短距離が問題なくなったら、少しずつ距離を延ばしていきます。
- 15分→30分→1時間→2時間と段階的に延ばす
- 途中で休憩を入れ、クレートから出してリフレッシュさせる
- 到着先で楽しい体験(散歩、ドッグランなど)をさせる
犬の旅行の移動時間については、も参考にしてくださいね。
クレートを嫌がる犬へのNG対応と注意点
良かれと思ってやっていることが、実は逆効果になっていることも少なくありません。トレーニングがうまくいかない場合、以下のNG行動をしていないかチェックしてみてくださいね。
やってはいけないNG行動
- 無理やり押し込む: 恐怖心を強化するだけです。クレートが「怖い場所」として記憶に定着してしまいます
- クレートに入れて長時間放置する: 子犬は月齢+1時間が目安(例:3ヶ月齢なら4時間が限度)
- 罰としてクレートに入れる: クレート=罰の関連付けは最も避けたいパターンです
- 焦ってステップを飛ばす: 旅行の日程が迫っているからと急ぐと失敗しやすくなります
- 鳴いているときにクレートから出す: 鳴く→出してもらえるという学習を強化してしまいます
それでも改善しない場合は
数週間トレーニングしても改善が見られない場合は、以下を検討してみてください。
- ドッグトレーナーに相談する: プロの目で問題点を指摘してもらえます
- 獣医師に相談する: 強い不安を示す場合、分離不安や強迫行動の可能性もあります。獣医師によると、重度の不安行動には行動療法と併せて薬物療法が有効なケースもあるとのことです
- クレート以外の安全対策を検討する: 犬用シートベルトやドライブボックスなど、クレート以外の選択肢も視野に入れましょう
犬連れ旅行全般の不安については、犬連れ旅行が初めての方への徹底解説も参考になりますよ。
よくある質問(FAQ)
クレートトレーニングはどのくらいの期間がかかりますか?
個体差が大きいですが、一般的には3〜6週間程度が目安です。過去にクレートで嫌な経験をしている犬はもう少し時間がかかることがあります。焦らず犬のペースに合わせることが大切で、無理をすると逆に期間が長引くことが多いです。
成犬でもクレートトレーニングは可能ですか?
可能です。子犬のほうが順応しやすい面はありますが、成犬でも適切な方法で行えば十分に慣れることができます。成犬の場合は、過去の経験が影響していることが多いので、より丁寧にステップを進めるとよいでしょう。
車ではクレートとドライブボックスのどちらが良いですか?
安全性の面ではハードクレートが優れています。衝突時の衝撃から犬を守る性能はクレートのほうが高いです。ただし、ドライブボックスは犬が外を見やすく車酔いしにくいというメリットもあります。犬の性格や体格に合わせて選ぶのがよいでしょう。
まとめ
犬が車のクレートを嫌がるのは、適切な慣らし方で改善できることがほとんどです。
- まず嫌がる原因を見極める(恐怖心、サイズ不適合、車酔いなど)
- 犬の体格に合ったクレートを選び、車内にしっかり固定する
- 5つのステップで焦らず段階的に慣らしていく
- 無理やり押し込む、罰として使うなどのNG行動は避ける
- 改善しない場合はプロ(トレーナー・獣医師)に相談する
クレートは犬を守る「安全な居場所」です。時間はかかりますが、愛犬がクレートを安心できる場所と認識できれば、車での移動がぐっと楽になります。愛犬との楽しいドライブのために、ぜひ今日からトレーニングを始めてみてくださいね。
※この記事は2026年4月時点の情報です。
執筆:DogLife編集部
寝てもいい?宿泊時のルールと注意点
自宅では愛犬と一緒のベッドで寝ているご家庭も多いと思います。でも、ホテルや旅館となると話は別。宿泊施設にはそれぞれルールがあり、ベッドでの同伴がOKなところもあれば、NGのところもあります。
「ダメって言われたらどうしよう」「こっそり一緒に寝ちゃってもバレないかな」なんて思ったことがある方もいるかもしれませんね。でも、ルールを守ることは次に利用する犬連れ旅行者のためにもとても大切なことです。
この記事では、犬とホテルのベッドで寝る際のルール確認方法、衛生面の注意点、そして快適に過ごすためのおすすめの寝方をご紹介します。
犬と一緒にベッドで寝られる宿と寝られない宿の違い
ペット同伴OKの宿泊施設でも、ベッドでの同伴については対応がさまざまです。予約前にしっかり確認しておくことがトラブル防止の第一歩になります。ここでは代表的なパターンと確認方法をお伝えしますね。
ベッドOKの宿の特徴
犬とベッドで一緒に寝られる宿は、主に「愛犬と過ごすこと」をコンセプトにした専用宿に多く見られます。こうした宿では、ベッドカバーが防水仕様になっていたり、犬用の毛布やブランケットが用意されていたりと、設備面でも対応が整っています。
具体的には以下のような特徴があります。
- 予約サイトや公式HPに「ベッド同伴OK」と明記されている
- 犬用のベッドカバーやシーツが別途用意されている
- 清掃に特別な対応(ペット専用クリーニングなど)がある
- 客室にペット用アメニティが充実している
ベッドNGの宿の特徴
一般的なペット可ホテルでは、犬はフロアのみ、ベッドの上はNGというルールが多いです。これは衛生面や次の宿泊客へのアレルギー配慮が主な理由です。
ベッドNGの宿では、犬用のクレートやケージ、ペットベッドが用意されていることが一般的です。チェックイン時に「ベッドには上げないでください」と説明を受けることもあります。
予約前の確認方法
ベッドで一緒に寝られるかどうかは、以下の方法で事前に確認しましょう。
- 予約サイトの詳細情報を確認: 「ベッド同伴可」「ベッドでの同伴不可」などの記載をチェック
- 公式サイトのペットポリシーを確認: 多くの宿がペット同伴の詳細ルールを掲載しています
- 直接電話やメールで問い合わせ: 記載がない場合は直接確認するのが確実です
私も以前、予約サイトには「ペット同伴可」としか書いていなかった宿に電話で確認したところ、「ベッドOKですが、持参のブランケットを敷いてください」というルールがあることがわかりました。聞いておいてよかったと思った経験です。
ベッドで一緒に寝るときの衛生面の注意点
愛犬とベッドで寝られる宿であっても、衛生面への配慮は欠かせません。飼い主さんが気持ちよく過ごすためだけでなく、宿への感謝とマナーとしても大切なポイントです。清潔に過ごすための具体的な方法を確認しておきましょう。
寝る前にやるべき清潔ケア
ベッドに入る前に、以下のケアを行うことをおすすめします。
- 足裏の拭き取り: 散歩後は特に念入りに。ウェットティッシュやペット用足拭きシートで肉球の間まで丁寧に拭きましょう
- ブラッシング: 抜け毛をあらかじめ除去しておくことで、シーツへの毛の付着を最小限に
- お腹・お尻周りの拭き取り: 排泄後の汚れが残っていないか確認
- 必要に応じてドライシャンプー: 水を使わないタイプのシャンプーで体全体をさっぱりさせるのも効果的
持参すると安心なアイテム
宿のベッドを汚さないために、以下のアイテムを持参すると安心です。
アイテム | 用途 |
|---|---|
防水シーツ | ベッドへの汚れ・粗相対策 |
ブランケット(犬用) | ベッドカバーの上に敷く |
コロコロ(粘着ローラー) | 抜け毛の掃除用 |
消臭スプレー | 犬の匂い対策 |
マナーベルト・マナーパンツ | 粗相やマーキング防止 |
万が一ベッドを汚してしまった場合
もし粗相や嘔吐でベッドを汚してしまった場合は、隠さずにフロントに報告しましょう。多くのペット対応宿では、こうした事態を想定した対応マニュアルがあります。クリーニング代が別途かかる場合もありますが、正直に伝えることが大切です。
粗相への対処法について詳しくは犬がホテルで粗相したときの対処法で解説していますので、万が一に備えて出発前に目を通しておくと安心ですよ。
おすすめの寝方と快適に過ごすための工夫
ベッドOKの宿でも、寝方を工夫することで犬も飼い主さんもぐっすり眠れます。旅先では犬も飼い主さんも普段とは違う環境で眠ることになるので、少しの工夫が快適さを大きく左右しますよ。
犬のサイズ別おすすめの寝方
小型犬の場合: 飼い主さんの足元や横にスペースを作って寝かせるのがおすすめです。小型犬は寝相が良い子が多いですが、ベッドからの落下防止のために壁側に寝かせるか、ベッドの縁にクッションを置くと安心です。
中型犬の場合: 中型犬はある程度スペースを取るため、ツインルームを選んで片方のベッドを犬用にするという方法もあります。もしくは、ベッドの足元側に犬用スペースを確保し、ブランケットを敷いてあげましょう。
慣れない環境で犬を安心させるコツ
旅先のベッドで犬がなかなか寝つけないことがあります。以下の工夫で安心感を与えてあげましょう。
- いつも使っているブランケットや毛布を持参: 自分の匂いがついたものがあると犬は安心します
- お気に入りのおもちゃを置く: 慣れた物があることで環境の変化によるストレスを軽減
- 寝る前の散歩: 軽く体を動かしてから寝ると、犬もスムーズに眠りにつけます
- 部屋の温度管理: 犬が快適に感じる室温(20〜25℃程度)に調整
犬が宿で落ち着かず吠えてしまう場合の対策については犬が宿で吠える対策も参考にしてみてください。
一緒に寝ない場合の環境づくり
ベッドNGの宿や、あえて別々に寝る選択をした場合も、犬が安心して眠れる環境を作ることが大切です。
- クレートやキャリーに慣れさせておく(旅行前からトレーニング)
- クレートの中に使い慣れたブランケットを入れる
- 飼い主さんの匂いがついたTシャツなどを入れてあげる
- クレートはベッドの近くに置き、飼い主さんの存在が感じられるようにする
獣医師の視点から見た犬とベッドで寝ることの影響
犬と一緒にベッドで寝ることについて、健康面での影響も気になるところです。獣医師の見解も参考にしながら、衛生的かつ安全な方法を選びましょう。ここでは科学的な観点からもポイントを整理しました。
犬にとってのメリットと注意点
獣医師によると、信頼関係が築けている犬と飼い主であれば、一緒に寝ること自体に大きな問題はないとされています。犬にとっても飼い主のそばで眠ることで安心感が得られ、旅先でのストレス軽減につながります。
ただし、以下の点には注意が必要です。
- アレルギー: 犬の毛やフケにアレルギーがある同行者がいる場合は避けましょう
- 感染症リスク: 犬が外部寄生虫(ノミ・ダニ)の予防をしていない場合は一緒に寝るのは控えてください。定期的な駆虫薬の投与が前提です
- 小型犬の安全: 寝返りで犬を圧迫するリスクがあるため、超小型犬は特に注意が必要です
飼い主側の睡眠の質
犬と一緒に寝ると飼い主さんの睡眠の質が低下するという研究結果もあります。旅行中は特に疲労が溜まりやすいため、犬の動きで頻繁に目が覚めてしまうようであれば、別々に寝ることも検討してみてください。
旅行中の犬のストレスサインについて詳しく知りたい方は犬のお出かけストレス対策もあわせてご覧ください。
犬と快適に寝るためのベッド以外の選択肢
「犬とベッドで一緒に寝る」以外にも、犬と飼い主が快適に眠れる方法があります。状況に応じて使い分けられる選択肢を知っておきましょう。
クレートや専用ベッドの活用
旅行先で犬を別のスペースで寝かせるなら、普段使い慣れているクレートや犬用ベッドを持参するのが理想。普段の匂いや手触りに包まれて寝られると、犬は安心感を保ちながら眠れます。クレートのサイズは飛行機や車での移動も考慮して、伏せ・方向転換ができる大きさのものを選びましょう。折り畳み式のソフトクレートは旅行用として軽量で携行性に優れています。ベッド派の犬には折り畳めるベッドマットやエアベッドもおすすめ。
添い寝するときの安全対策
「やっぱり一緒に寝たい」という方は、ベッドからの落下防止と犬への配慮を忘れずに。小型犬の場合は、ベッドからの落下で怪我をするリスクがあるため、スロープを設置するか、犬用のステップを置きましょう。寝相が悪い飼い主は、犬を踏んでしまわないよう、犬の寝場所を足元から離れた位置に確保。アレルギーが心配な場合は、犬専用のシーツやブランケットを敷いて、人間用との分離を意識します。
「途中まで一緒、途中から別」の柔軟スタイル
寝かしつけまでは一緒、深く眠ったら別のスペースに移すという柔軟なスタイルも有効です。最初は飼い主の隣で安心して眠り、深い眠りに入ったらクレートやベッドに移動。このサイクルを繰り返すことで、犬は徐々に「別の場所でも安心して眠れる」ようになります。完全に分離するのが難しい子も、段階的なアプローチで自立心を育てられます。
よくある質問(FAQ)
ベッドNGの宿で犬がベッドに上がりたがる場合はどうすればいい?
自宅でベッドに上がる習慣がある犬は、宿でもベッドに上がりたがることがあります。旅行前から「オフ」のコマンドを練習しておくのが理想的です。旅先では、犬用ベッドをベッドのすぐ横に置き、そこで寝ることに慣れさせましょう。お気に入りのおやつで誘導するのも効果的です。
ベッドで一緒に寝たら追加料金がかかることはある?
宿によっては、ベッド同伴の場合に追加のクリーニング料金が発生することがあります。1,000〜3,000円程度が一般的です(2026年4月時点)。予約時に確認しておくと安心です。また、ベッドのシーツに毛が大量についていたり、汚れがひどい場合は別途請求されることもありますので、退室時の掃除は丁寧に行いましょう。
多頭飼いで複数の犬と一緒にベッド犬が車のクレートを嫌がるときはどうする?慣らし方と対策も解説
犬を車に乗せるとき、クレートを嫌がって大暴れ――そんな経験はありませんか?安全面を考えるとクレートに入ってほしいのに、鳴いたり震えたり、頑なに入ろうとしない愛犬を見ると、飼い主さんも困ってしまいますよね。
車のクレートは犬の安全を守るために大切なアイテムです。急ブレーキや事故の際、クレートに入っていることで犬がケガをするリスクを大幅に減らせます。でも、無理やり押し込むのは逆効果で、ますます車やクレートが嫌いになってしまうことも。
この記事では、犬がクレートを嫌がる原因を見極めた上で、段階的に慣らしていく方法をご紹介します。愛犬のミニチュアダックスフンド・マロンがクレート嫌いを克服した筆者の実体験も交えてお伝えしますので、ぜひ参考にしてくださいね。
犬がクレートを嫌がる原因を知ろう
クレート嫌いを直すには、まず「なぜ嫌がるのか」を理解することが出発点です。原因によって対処法が変わるため、愛犬の様子をよく観察して原因を見極めましょう。ここでは主な原因をパターン別に解説します。
閉じ込められることへの恐怖
犬にとって狭い空間に閉じ込められるのは、本能的に恐怖を感じる体験です。特に以下の経験がある犬は、クレート=怖い場所と学習している可能性があります。
- 罰としてクレートに入れられた経験がある
- クレートの中で長時間留守番させられた
- クレートに入ったまま嫌な場所(動物病院など)に連れていかれた
クレートが「罰の場所」や「嫌なことの始まり」と結びついている場合、まずはその関連付けをリセットする必要があります。
クレートのサイズや環境が合っていない
意外と多いのが、クレートそのものが犬に合っていないケースです。
- サイズが小さすぎる: 犬が中で立ち上がったり、方向転換できないサイズはストレスになります
- 通気性が悪い: 車内は温度が上がりやすく、通気性の悪いクレートは犬の体調に影響します
- 不安定で揺れる: 車内でクレートが滑ったり動いたりすると、犬は不安を感じます
車そのものへの苦手意識
クレートではなく、車自体が嫌いな場合もあります。車酔いの経験や、エンジン音・振動への恐怖が原因で、車に乗ること自体を拒否しているケースです。この場合、クレートだけでなく車への慣らしも並行して行う必要があります。
車酔いが原因の場合は、犬の車酔い対策の記事も参考にしてみてくださいね。
正しいクレート選びが慣らし成功の第一歩
クレートトレーニングを始める前に、まず適切なクレートを用意することが重要です。合わないクレートでいくら練習しても、犬が快適に感じることは難しいですよ。ここではサイズ選びのコツと車内での設置方法を解説します。
犬に合ったサイズの選び方
クレートのサイズ選びは以下を基準にしてください。
チェックポイント | 基準 |
|---|---|
高さ | 犬が中で立ち上がって頭がぶつからない |
奥行き | 犬が伏せた状態で前足から後ろ足まで余裕がある |
幅 | 犬が中で方向転換できる |
体重別の目安サイズは以下の通りです。
- 超小型犬(〜4kg): Sサイズ(幅30×奥行45×高さ30cm程度)
- 小型犬(4〜10kg): Mサイズ(幅35×奥行55×高さ35cm程度)
- 中型犬(10〜25kg): Lサイズ(幅40×奥行60×高さ40cm程度)
大きすぎるクレートは車の振動で犬が中で転がりやすくなるため、体にフィットしたサイズを選ぶことが大切です。
車内でのクレート設置のコツ
クレートの置き方によっても犬の快適度が変わります。
- 後部座席の足元や荷室に固定する: シートベルトや固定用ストラップでしっかり固定しましょう
- 進行方向に扉が向くように設置する: 犬が外の様子を確認でき、安心感が増します
- 滑り止めマットを敷く: クレートの下に滑り止めを敷くと揺れが軽減されます
- 中にブランケットやタオルを敷く: 犬の匂いがついた布を入れると安心感が増します
ハードクレートとソフトクレートの使い分け
車用のクレートには主に2種類あります。
ハードクレート(プラスチック製) - 頑丈で安全性が高い - 掃除しやすい - 通気性はやや劣る
ソフトクレート(布製) - 軽くて持ち運びやすい - 折りたためて収納しやすい - 安全性はハードに劣る
安全性を重視するなら、車内ではハードクレートがおすすめです。獣医師も「車の移動時はハードクレートのほうが犬を衝撃から守りやすい」と推奨しています。
段階的クレートトレーニングの実践方法
いよいよ本題のトレーニング方法です。焦りは禁物――犬のペースに合わせて、少しずつクレートへの好印象を積み上げていくことが成功の秘訣です。ここでは5つのステップに分けた実践的な方法をご紹介します。
ステップ1:クレートの存在に慣れさせる(1〜3日目)
まずはクレートそのものへの恐怖心をなくすことから始めます。
- リビングなど犬がリラックスできる場所にクレートを置く(扉は開けたまま)
- クレートの近くにおやつを置き、犬が自分から近づくのを待つ
- クレートに近づいたら褒めておやつをあげる
- 犬が自分からクレートの中を覗いたり、匂いを嗅いだらたくさん褒める
この段階では、クレートに入れようとしないでください。「クレートの近くにいると良いことがある」という関連付けが目的です。
ステップ2:クレートの中に入る練習(4〜7日目)
クレートへの警戒心が薄れてきたら、中に入る練習に進みます。
- クレートの奥におやつを置き、犬が自分から入るのを待つ
- 入ったらすぐに褒める。出てきても全然OK
- 食事をクレートの中で食べさせる(最初は入口付近から、徐々に奥へ)
- クレートの中でおもちゃや知育トイを使って遊ばせる
愛犬マロンの場合、大好きなおやつをクレートの奥に仕込むことで、3日目には自分から入るようになりました。ポイントは、犬が自発的に入ることを待つ忍耐力です。
ステップ3:扉を閉める練習(2週目〜)
クレートに自分から入れるようになったら、短時間だけ扉を閉める練習です。
- 犬がクレートの中でおやつを食べている間に、そっと扉を閉める
- 最初は5〜10秒で扉を開ける
- 徐々に閉めている時間を延ばす(30秒→1分→3分→5分)
- 扉が閉まっている間もおやつを与え続ける
- 犬が鳴いても、鳴き止んだタイミングで扉を開ける(鳴いているときに開けると「鳴けば出してもらえる」と学習してしまいます)
ステップ4:車内のクレートに慣れさせる(3週目〜)
室内での練習が安定したら、いよいよ車内での練習です。
- エンジンを切った状態で車内のクレートに入る練習
- エンジンをかけた状態でクレートに入る練習
- 近所を5分程度ドライブ
- 徐々に距離と時間を延ばす
各ステップで犬が落ち着いていることを確認してから次に進んでください。
ステップ5:長距離ドライブへのステップアップ
短距離が問題なくなったら、少しずつ距離を延ばしていきます。
- 15分→30分→1時間→2時間と段階的に延ばす
- 途中で休憩を入れ、クレートから出してリフレッシュさせる
- 到着先で楽しい体験(散歩、ドッグランなど)をさせる
犬の旅行の移動時間については、犬の移動時間の目安も参考にしてくださいね。
クレートを嫌がる犬へのNG対応と注意点
良かれと思ってやっていることが、実は逆効果になっていることも少なくありません。トレーニングがうまくいかない場合、以下のNG行動をしていないかチェックしてみてくださいね。
やってはいけないNG行動
- 無理やり押し込む: 恐怖心を強化するだけです。クレートが「怖い場所」として記憶に定着してしまいます
- クレートに入れて長時間放置する: 子犬は月齢+1時間が目安(例:3ヶ月齢なら4時間が限度)
- 罰としてクレートに入れる: クレート=罰の関連付けは最も避けたいパターンです
- 焦ってステップを飛ばす: 旅行の日程が迫っているからと急ぐと失敗しやすくなります
- 鳴いているときにクレートから出す: 鳴く→出してもらえるという学習を強化してしまいます
それでも改善しない場合は
数週間トレーニングしても改善が見られない場合は、以下を検討してみてください。
- ドッグトレーナーに相談する: プロの目で問題点を指摘してもらえます
- 獣医師に相談する: 強い不安を示す場合、分離不安や強迫行動の可能性もあります。獣医師によると、重度の不安行動には行動療法と併せて薬物療法が有効なケースもあるとのことです
- クレート以外の安全対策を検討する: 犬用シートベルトやドライブボックスなど、クレート以外の選択肢も視野に入れましょう
犬連れ旅行全般の不安については、犬連れ旅行が初めての方への徹底解説も参考になりますよ。
犬が車のクレートを嫌がることに関するよくある質問(FAQ)
犬が車のクレートを嫌がることに関するよくある質問に回答します。
クレートトレーニングはどのくらいの期間がかかりますか?
個体差が大きいですが、一般的には3〜6週間程度が目安です。過去にクレートで嫌な経験をしている犬はもう少し時間がかかることがあります。
犬のペースに合わせることが大切で、無理をすると逆に期間が長引くことが多いです。
成犬でもクレートトレーニングは可能ですか?
可能です。子犬のほうが順応しやすい面はありますが、成犬でも適切な方法で行えば十分に慣れることができます。
成犬の場合は、過去の経験が影響していることが多いので、より丁寧にトレーニングを進めるとよいでしょう。
車ではクレートとドライブボックスのどちらが良いですか?
安全性の面ではハードクレートがおすすめです。衝突時の衝撃から犬を守る性能はクレートのほうが高いです。
ただし、ドライブボックスは犬が外を見やすく車酔いしにくいというメリットもあります。犬の性格や体格に合わせて選ぶのがよいでしょう。
まとめ
犬が車のクレートを嫌がるのは、適切なトレーニングで改善できることがほとんどです。
- まず嫌がる原因を見極める(恐怖心、サイズ不適合、車酔いなど)
- 犬の体格に合ったクレートを選び、車内にしっかり固定する
- 5つのステップで焦らず段階的に慣らしていく
- 無理やり押し込む、罰として使うなどのNG行動は避ける
- 改善しない場合はプロ(トレーナー・獣医師)に相談する
クレートは犬を守る「安全な居場所」です。時間はかかりますが、愛犬がクレートを安心できる場所と認識できれば、車での移動がぐっと楽になります。愛犬との楽しいドライブのために、ぜひ今日からトレーニングを始めてみてくださいね。
著者
DogLife編集部



